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2023.06.20

クリエイティブに触れて|Pandaの世界

クリエイティブに触れて 

私の好きなカクカク車のひとつ、イタリア車・初代FIAT Panda。
初代Pandaは今の3代目よりもカクカクした、いかにも80年代なデザイン!
「よし、オウンドメディア用にPandaの絵を描いてみよう!」と意気込んだものの、下絵はすんなりと書き終わったものの、色が決まらない。
青色に塗れば、前々回オウンドメディアに載せた日産PAOと被ってしまう(2023.3.28記事)。
インターネットでPandaの画像を検索すると、ついついPandaのかわいさに目移りしてしまい、ますます色が決まらない。
そのうちに、初代Pandaの開発エピソードに出会って熟読する(ますます執筆が進まない…)。
当時、開発コストと製造コストを減らすため、すべての車窓を平らな板ガラスにしたエピソードも独創的で面白いし、その結果生まれたのが直線と平面から成る唯一無二の初代Panda。
そもそもPandaを前向きではなく、後ろ向きに絵を描いたのは、カクカクさをより際立たせたくて。

なんとか完成した絵がサムネに選んだ1枚。

外装デザインと技術革新

車に限らず、「デザインは繰り返す」と言われるように、新車であっても旧車を再現するようなデザインや細かい部分ごとにオマージュすることが多いそう。
例えば、現在3代目Pandaも初代Pandaのカクカクを踏襲しつつ、丸みを取り入れたシカクとマルの間の形「スクワークル(スクエアとサークルの造語)」と呼ばれるフォルムがとてもかわいい。
(余談ですが、トヨタの新型シエンタのコンセプトは「シカクマルシルエット」。え、日本語に替わった!?)
さらに付け加えると、外装デザイン変化の背景には技術革新が必ずあるそうで、もともと50~60年代に代表される車はふくらみのあるフォルム(角に丸みのある成型になってしまう)。80年代から成型技術の発達(鋭角成型ができるようになる)とともに、当時として目新しいカクカク車がステータスに。その後、2回のオイルショックを経て社会的に「低燃費車」が必須になり、空気抵抗が大きく燃費の悪いカクカク車から再びマル車(流線形)が主流に。


近年の外装デザインの方向性はというと、成型技術やシミュレーション技術が格段に向上したことで、ドアミラー周辺やルーフライン、リアハッチの傾斜角度を流線形に設計し空気抵抗を押さえてさえおけば、他部分はカクカクした形状になったとしても低燃費設計の車が実現できるそう。
確かに<カクカク+マル=カクマル>が増えつつあるような…
技術革新と外装デザインの関係は深すぎる!
(Pandaの話からかなりずれてしまった…)

※本記事執筆にあたり、とある方に助言をたくさんいただきました!Special Thanks!!

Written by
SATOKO SHIMADA

Planner & Consultant

学生時代は化学を専攻。研究職としてキャリアをスタート。営業職に転向後も元研究員で培った分析・ロジカル性とB2Cで培ったブランド構築力で新たな角度から企業の可能性を生み出します。理系出身であるものの、数学・物理は苦手。好きなことは空の写真を撮ること。