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2022.08.24

わたしコラム|お昼休みでゴザる①

お昼休み 

私は、どうしてもボーっとする時間がないとダメな質の人間です。

そんな私の社会人になってからの10数年を振り返ると、いつも近くに“公園”がありました。地元・那須でフリーペーパーの広告営業をしていた頃は営業職に慣れずに凹み、顧客訪問のついでに那須街道沿いの、森林浴一万歩の森の駐車場(公園じゃないですね…)に駆け込んだものです。新橋の会社に勤めていた頃は駅前の桜田公園で昼休みにお弁当を食べたり、夜は近くの会社で働く友人を呼び出して、酔っ払いに絡まれながら缶ビール片手に何時間も喋ったり。カラビナに入社する前に勤めていた会社の隣は公園でした。同僚と美味しいお店でランチも良いけれど、イヤホンで音楽を聴きながら公園のベンチでぼんやりする。それが至福の昼休みだと思っていました。

そんな“昼休みは公園で休み隊”の私にとって、カラビナからほど近い2021年にリニューアルした坂本町公園は、願ってもないハッピーヘブンパラダイスだったのです。車が行き交う平成通りと坂本小学校、中央警察署に囲まれ、日本橋の方角を見ると3 つに並ぶ高層ビルが見える。決して静かとはいえない環境のなかでも池や小川があり、青々とした芝生が広がっています。開放感があるのかないのかわからない。なぜ、坂本町公園が私の胸をときめかせるかというと、「ゴザ」があるのです。昼休みの時間帯に公園の前を通ってスーツ姿のビジネスマンがゴザを敷いて寝転がっているのをはじめて見た時、「ここは天国か!」と雷に打たれたような衝撃でした。

お昼の時間帯はゴザの争奪戦

それから、テレワークや雨の日以外の昼休みは公園に行ってゴザを敷き、木陰で寝転がっています。日に日に、街の喧騒のなかでゴロ寝は、究極のリラックスなのでは?と感じるように。そして、公園で過ごす昼休みをもっと快適にしたい欲も湧いてきました。需要があるか不安ですが、理想の昼休みを過ごすための試行錯誤をこのコラムで綴ってゆきたいと思っています。

ちょうど掲載している写真を撮ったのは7月の終わり。12~13時頃はビジネスマンのオアシスだった公園も、14時頃になると夏休みの子どもたちのものに。小学生がゴザを数枚並べてUNOをやっているのを見て、この子たちにはかなわないな…と思ったのでした。

Written by
SATOKO OKAMURA

DIRECTOR & COPYWRITER

大学時代はメディア表現学を専攻。フリーペーパーの広告営業、企業が発行する会報誌等の企画編集を経て、カラビナに入社。好きなものは1960~70年代のロックと映画、落語。映画好きが高じて映画館でアルバイトをしたことがある。肉全般と立ち食い蕎麦、どら焼きに目がない。