遅ればせながらですが、葉っぱ切り絵アーティストのリトさんの作品展に行ってきました。
少し前から評判になり、テレビでも紹介されたり、海外メディアでも絶賛されていたので、ずっと気にはなっていたのですが、なかなか実物を見られる機会がなく・・・。記憶が薄れかけた頃、近くのショッピングモールで個展が開催されているとのこと。これは絶好のチャンスと思い、出かけてきました。

ご存知の方も多いと思いますが、リトさんの作品とはその名の通り、1枚の葉っぱにたくさんの動物たちを描いたものです。小さな葉っぱの中に1mmにも満たない細かな細工を施し、切り貼りするのではなく、あくまでも1枚を切りぬくことでその世界観を表現しています。その繊細で緻密な技術もさることながら、そこに描かれている動物たちの表情がさまざまな物語を織りなしています。

そして、その作品にはそれぞれタイトルがついています。それは単に作品を説明するだけのものではなく、作品の中に秘められた想いっだったり、その先を想い描きたくなったり。作品とタイトルとが相まって、自分なりの想像の世界へ引き込んでくれます。見る人それぞれに想像する世界観は違うとは思いますが、その人なりの想像の世界へ引き込んでくれるその余白というか、良い意味で見ている人に世界観を委ねてくれているというか・・・。いろんな想像力を掻き立ててくれ、それが懐かしさだったり、安らぎだったり。とてもあたたかい気持ちにしてくれるんです。
最近は、世界的にも殺伐とした世の中になってきてしまい、ともすれば「優しさ」とか「感謝」という言葉をおざなりにしがちですが、小さな1枚の葉っぱに紡がれた物語が、見る人すべてを優しい気持ちにさせてくれる本当にあたたかい作品たちでした。

リト@葉っぱ切り絵
https://www.instagram.com/lito_leafart/