”パーパス”を取り入れる企業が増えている理由とは?
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ブランディング企業として、お客様から理念体系の整理や再定義を依頼されることがよくあります。少し前は、ミッション・ビジョン・バリューの3つを依頼されることが多く。これを略して「MVV」ということもあります。もう少し噛み砕くと、すでにある古い社是を見直すなどして、今の時代に合うように整え直したり、理念自体がない場合は、改めて開発するといった作業です。しかし、なぜ、近頃、こうした理念への見直しがブームになったのでしょうか。この記事では、その背景やパーパスとは何かについて解説してみたいと思います。
これまでの枠組みが壊れ始めた。
MVVやパーパスなどに注目が集まる。その理由はいくつもあるのですが、近年もっとも大きいのではと思うのが、ビジネスの枠組みの変化です。例えば、インターネットの出現で、スーパーや書店などの実店舗型のビジネスモデルが変容を迫られ、街から店舗が減っていきました。個人が自由に情報発信したり、入手できるようになった結果、テレビや新聞などのマスコミの存在感は、薄まっています。こうしたテクノロジーの進化の中で、既存のビジネスモデルが通用しにくくなる中、「自社は何者か?」「何を社会にもたらすべきか」と存在そのものを自問自答する。その結果がパーパスやMVVに還元されていると言えます。
大企業の寡占化による事業領域の拡大。
次の理由として考えられるのが、有力な企業の事業領域の拡大です。わかりやすいところでは、ビールメーカーが健康食品を販売したり、飲料会社を買収したりして、元々「酒屋」だったところから、「健康に資する会社」に進化したり、「自然と食をつなぐ」会社と定義したりする。この場合も、既存の社是やMVVでは、新たに広がった事業を包括して語れないために、改めてパーパスやMVVを整理したり、開発することも多いのです。
グローバル化への対応。
また、グローバル化もパーパスの開発やMVVの整理を行うきっかけになるやすいテーマです。日本国内だけで事業を行なっていた時代は、言葉もそうですが、価値観や育ち方にも共通点が多く、ビジョンが浸透しやすかったものの。欧州、米国、アジアなどと拠点数が増えていくうちに、各エリアごとに、まったく異なる解釈が生まれていたり、本社が重視しているようなサービス品質や判断基準が守られていなかったりする。そういった課題が顕在化してきた時などに、多彩な文化や価値観でも解釈がブレないようなパーパスや他言語に対応した解釈を作るなどの必要が出てくるのです。
社内の一体感が弱まった。
ここまでお話ししてきたのは、どちらかというと大手企業などに当てはまりやすいケースかもしれません。どちらかというと中小企業やミドルベンチャーなどが理念を見直す場合で、よくあるのが社内の一体感が弱まっている、などエンゲージに関する課題感です。これも大きな意味では社会の変化の一つで、転職が容易になった今、以前のように一社で勤め上げる、という人が少なくなってきました。すると、必然的に「この会社のために頑張ろう」という意識も薄れがちになります。そのため、企業も評価や報酬体系を見直すなどして社員の繋ぎ止めを工夫します。ただ、そうした物質的な価値だけでなく、その会社に帰属する上での心理的な価値としてパーパスやミッションなどの「何のために存在する会社か」「何の使命を追っているのか」を定義しようとするのです。
今回は、パーパスなどの理念体系を整理する企業側の理由について解説してきました。もちろん、ここにない理由も、企業の数だけあると思いますが、ぜひ、ご自身が所属する企業や組織の理念を検討する上のヒントにしてみてください。
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