インナーブランディングが必要な組織とは?中小・BtoB企業などの事例も
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インナーブランディングは、企業が自社の企業理念やブランド価値を定義し、社員に伝え浸透させる社内向けのブランディング活動です。これにより、社員の企業に対するロイヤリティや愛着が高まり、生産性UPや離職率の低下にも寄与します。本記事では、多くの中小企業・BtoB企業のインナーブランディング施策をプロデュースしてきたカラビナが、経営者の方々が持つ悩みや問題意識に寄り添いながら、具体的な解決策や事例をご紹介します。
著者紹介
戸部 二実
株式会社カラビナ代表取締役
クリエイティブディレクター/コピーライター/組織コンサルタント
大学で心理学を専攻のち、91年 株式会社リクルート入社。ベンチャーから大手企業までの企業広告、ブランディングに関わる。2000年、クリエイティブディレクター/コピーライターとして独立。2012年に株式会社カラビナ設立。
東京コピーライターズクラブ(TCC)新人賞/産業広告賞金賞など受賞歴多数。
2020年中央大学経営戦略科にて組織論を研究。経営学修士。
現象学とブランディングの観点から組織や経営を改善する研究を継続中。
目次
- インナーブランディングとは
- インナーブランディングが必要な企業とは
- インナーブランディングの効果・メリット
- インナーブランディングの進め方
- インナーブランディングの具体例・アウトプット
- インナーブランディングの導入事例(BtoB企業)
- インナーブランディングについてよくある疑問Q&A
インナーブランディングとは
インナーブランディングは、社員向けのブランディング活動
昨今、働き方の多様化やミレニアル世代の登場、グローバル化やSDGsへの関心の高まりなど、時代が大きく変化する中で、多様な価値観を持つ社員をひとつに束ね同じ方向を向かせることが容易ではなくなりました。そのような状況下で、社員たちがそれぞれに「働く喜び」を感じ、自らの所属する職場や組織を愛し、誇りに思う気持ちを育む取組みは、ますます重要視されています。それが、社内向けのブランド価値を高める「インナーブランディング」の役割です。
経営者と社員の間では、時に仕事への意識やモチベーションに差が出ることがあります。このギャップを埋めるため、「目的」と「理念」を見直し再確認し、理念に沿った行動指針をあらためて伝えます。そうすることで、社員のやる気や誇りを高め、自律心と団結力を兼ね備えた組織を作り上げることができます。このような「インナーブランディング」は、企業が長期にわたって存続を考える上で、非常に大切な取り組みと言えます。
アウターブランディングとの違い
一般的な「ブランディング」とは、外部向けに行うブランディング活動のことを指しています(アウターブランディング・エクスターナルブランディングとも言います)。広告のメッセージやパッケージデザインなどを通して、その企業の商品やサービス、価値観、顧客体験を統合した全体のイメージをプロデュースする活動です。
このブランディングに何より大切なのは、自社のブランドについて社員が、誇りを持って社外に語れることです。ブランドのイメージは、内外で統一されたものであることが非常に重要です。アウターブランディングの成功には、継続的なインナーブランディングの活動が欠かせないのです。
インナーブランディングが必要な企業とは
インナーブランディングが必要な企業・組織とは、どういった状態にあるのでしょうか。実際に悩みや疑問を抱えた経営者・管理職の方々のカラビナへのご相談には、下記のような例があります。
「ロイヤリティ・愛着が足りない」
社員の、自社に対する帰属意識や誇らしさが欠如している状況を指します。社員が自社の製品やサービス、企業文化に対してポジティブな感情を抱けておらず、場合によってはこれが定着率の低さや離職率の高さとして現れます。原因としては、トップからの魅力的なメッセージ発信がない、仕事内容や労働環境が競合企業と比較した際に魅力が薄い、中途採用を強化したことによりロイヤリティの低い社員が増えてしまった、などが考えられます。
そもそも人事的な施策を見直すことも大切かもしれませんが、自らがこの会社に所属できて嬉しい、この会社の目指す世界を一緒に実現したいなどの「誇り」を持てるブランドを自社が保有しているか?それを社内外に伝達できているか?の見直しなどが必要です。
「ミッション・ビジョン・理念などの浸透が足りない」
自社のミッション・ビジョン・理念やパーパスなどが社員に適切に伝わっておらず、社員の自律的な判断や行動に支障をきたしている状態です。原因としては、経営層と現場の間にコミュニケーションの機会や接点が少ない、企業規模が大きくなりすぎて経営層が社員一人ひとりの意識まで把握するのが難しくなった、方向性を示す理念はあってもそれが細かい行動指針などに分解されておらず現場の業務に反映できない、などが考えられます。
経営層が視座の高い言葉で語る未来や戦略は、そのままの言葉だと現場の社員には「難しい」「自分には関係のない、遠い世界の話だ」と思われてしまいかねません。外部向けのブランディングと一貫性を持たせながら、社員が「自分ごと化」できるような、ポジティブでわかりやすいメッセージをつくり浸透させることが大切です。場合によっては、覚えやすくスローガン化するなど広告クリエイティブの手法を使うことも効果的です。
「経営・事業方針を転換した」
市場環境の変化や事業の再編などにより、企業の方向性が変わる事はあるでしょう。その際、これまでのミッション・ビジョン・理念では新たな方向性をカバーできず、メッセージの変更が必要になる場合があります。
場合によってはミッション・ビジョン・理念などをあらためて作り直す、向こう10年・20年など耐用年数の長いブランドコアを設定し直す等も必要になるかもしれません。その後、社内外に新しいブランドを浸透させるブランディング活動を行います。
インナーブランディングの効果・メリット
理解が上がることによる自律性や生産性向上
「仕事」にはストレスがつきものですが、自らが「何のために、誰のために働いているのか」を納得できている状態と、そうでない状態とでは、ストレスの感じ方が違います。仕事に対する意欲が高く、前向きな社員ほど、「自分は何のために働いているのか」「この企業は世の中にどのように貢献しているのか」を理解し、納得して働きたいと考えています。企業の理念・ミッション・ビジョンなどを理解しそれに共感できれば、社員自らがそれを体現する方法を自律的に考えるようになるでしょう。クレドカードなどを利用し行動指針も併せて浸透させることで、個々の業務において判断に迷うシーンでも、指針を参考に社員が自ら決断・行動できるようになり、結果として企業全体の目指す成果が上がりやすくなります。
社員の定着率の向上、改善
一般的な退職の理由としても上位に入るのが「会社の将来性に不安を感じた」というものです。日々の業務の中で「この企業の将来は明るい」と社員に感じてもらうには、トップ層からの魅力的なメッセージにより「この会社は社会に必要とされている」「世の中の問題を解決しており、まだまだ伸びていく」と実感できることが大切です。インナーブランディングは社員を安心させ、「この会社に所属し続けたい」という気概を保ち続けるための施策といえます。
適切な人材採用が可能に
インナーブランディングが行き届いた企業では、新卒採用の際によく行われるOB・OG訪問や説明会においても、自社について上手にアピールすることが可能です。自社に共感や愛着を持ち、誇りに思っている社員たちは、就職活動中の学生や中途採用の応募者から見ても眩しく魅力的に映るものです。そのような社員たちが「自社が何者か」を社内外に語ることにより、応募者数が増えるだけでなく、現在の活躍社員と価値観の近い人材に出会える確率も確実に上がります。
アウターブランディングにも良い影響が出る
スターバックスコーヒージャパンのHPには、Values(=行動指針)として「私たちは、パートナー、コーヒー、お客様を中心とし、Valuesを日々体現します。」と掲げられています(同社HPより引用)。ショップでの優れた接客や、高いクオリティのドリンクと空気・雰囲気作りを支えるパートナーこそが、彼らのブランドであり競合優位性だと自覚し、行動指針でも明言し、すべての中心においているのです。
インナーブランディングを徹底する企業は、内部の社員が考える自社のブランドと、外部に表出するイメージが一貫しています。インナーブランディングを徹底すると、その企業の魅力は社員を通し、お客様や社会に自然と伝わっていきます。
詳しく読みたい方はこちら
Our Mission, Promises and Values|スターバックス コーヒー ジャパン
インナーブランディングの進め方
ではインナーブランディングは、実際にどのような手順に沿って進めるのが良いのでしょうか。その企業の置かれている状況によって、必要な進め方は千差万別です。ここでは、あくまで基本的な流れを一例としてご紹介します。
1. 自社現状分析
まず、課題を持たれている経営者の方々への丁寧なヒアリングが必須です。第三者のコンサルティングによって、自社では気づきにくい課題や、他にはない自社の強みなどにも気付けることがあります。また、経営者の方々の「なんとなくここが問題であると感じる」を、定量&定性的に捉えるため、社内でアンケートやグループインタビューなどを実施し、課題を明確にします。例えば「創業メンバーに近い社員と新入社員では、ロイヤリティに大きな差がある」といった可能性に備え、職種×職歴で社員をグループ分けして調査する、などの方法が考えられます。
2. 活動内容・方向性の検討
1で現状を定量&定性的に分析した結果を元に、何が根本的な原因か?を明確化していきます。現存する企業理念やミッション自体は魅力的だが、社内での浸透度が低いといった結果もあれば、そもそも理念やミッション自体をリブランディングする必要がある、という結論も考えられます。社員たちの実情を正確に捉えた、地に足のついた分析を行い、問題の根本を見誤らないようにすることが肝要です。
3. アクション設計(タスク・スケジュールの策定)
2で明確になった根本原因について、「いつまでに」「何の目的で」「何をどのように実施する」を策定していきます。自社の状況によって、「まずは行動指針を明確に策定し、いち早く現場に装着する」が優先される場合もあれば、「経営層全員が納得のいくブランドコアを、腰を据えて作り直す」ということが優先される場合もあります。現実的かつ効果の高いスコープを定め、タスクとスケジュールに落とし込んだアクションプランを設計します。
4. アクション実行
3で設計したアクションプランの通りに、施策を実行していきます。ブランドそのものを練り直す場合、経営層のみ参加する合宿などのアクションも考えられます。具体策については、次の項目の「具体例・アウトプット」も参考にご覧ください。
5. 振り返り、定着度の評価
アクションを実行した後、いくつかの指標を元に、実際にインナーブランディング施策がうまく機能したかを測定します。社員向けのサーベイのように短期間で効果の振り返りが可能な指標から、「離職率」のように、中長期的に計測しなければ改善されたか評価できない指標も考えられます。「アクションを実行しただけで満足する」といったことにならないよう、必ず振り返りや定量&定性評価を行い、ブランディングが機能しているのかを検証しましょう。
インナーブランディングの具体例・アウトプット
インナーブランディングの具体的な実践には、どのようなものがあるでしょうか?あくまで例ですが、下記のような成果物(アウトプット)が考えられます。
研修
入社時の新人研修などで、理念・ビジョン・ミッション、企業が成し遂げたい世界観などを伝えます。これは場合によってはアルバイトやパートなどのスタッフにも適用され、現場の業務における行動の指針となります。
アワード
理念・ミッションなどに合致した取り組みを表彰する制度です。営業成績などとは別の指標として、その会社「らしさ」を体現したような取り組みを積極的に評価することで、理念・ミッションなどの理解浸透を高め、現場での行動をイメージしやすくします。
ムービー・イベント
社員総会などで、経営者からのメッセージを活用しながら、会社の理念やビジョンを分かりやすく動画で伝えます。単に情報を伝えるだけではなく、社員が理念やビジョンについて共に考え、参加する、イベント形式の総会を開催する企業も増えています。社員の一体感を高めながら、会社や組織に対する愛着や理解を深めることができます。
社内ポータルサイト・社内報
経営層からのメッセージや、社員の取り組みを「早く・多く・深く」伝えることができるのがポータルサイトや社内報です。社員総会や研修は年に1、2回程度しか開催できませんが、ポータルサイトや社内報であれば、即時性や網羅性にも期待ができます。社員が登場する企画を立てるなど、身近に感じられる方法でインナーブランディングを実践できます。
理念コンセプトブック
理念・ミッション・ビジョンなどを一つにまとめ、物語を付与したり、図式化したりしながらわかりやすく伝えるためのブックです。社員が業務中も側に置いておけるよう、手に取りやすいサイズや判型で作られることが多いです。
クレドカード
コンセプトブックから、ミッション・ビジョンなどの一部を抜き出した名刺大のカードです。社員が業務中などにいつでも参照し、行動指針などを確認できるよう小さなカード型にします。
アクションディクショナリー
理念やビジョンを具体的な行動に落とした、アクション事例集です。「考え方はわかったけど、こういう場面では具体的にどうすればいいの?」という社員の疑問に答える、実践的な行動レベルで説明をしたもの、具体的な業務シーンの体験談を集めたものなどがあります。
社内ポスター
理念やブランドの価値を、デザインの力も使い伝わりやすく表現したものです。接触回数が多いオフィスなどに掲示することで、社員への意識定着を図ります。
インナーブランディングの導入事例(BtoB企業)
次に、実際にカラビナが手がけた中から、BtoB企業における内外のブランディング事例をご紹介します。
近年、ご依頼でとても多いのが、新たな経営方針を浸透させるためのブランディングです。「インナーブランディングが必要な企業とは」の3つ目にもご紹介しましたが、歴史ある企業が合併などを繰り返し事業内容も変化し、それにより古くから働く社員が持つ自社イメージと、経営が目指す姿にずれが生じる、といった背景があります。そのため、理念の再構築などとセットで、インナーとアウター両ブランディングを依頼されることが多くなっています。
それなら「社内で方針徹底を行えばいいだけなのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、経営層の視点の高い言葉で語られる未来や戦略は、社員には「遠くて具体性のないもの」または「自分には無関係なこと」と受け取られがちです。そこで、もっと早く、社員にポジティブな形で思いを届けたいと、コーポレートブランドそのものの見直しを依頼されるのです。
事業方針の転換により内外にブランディングを行った食品卸B社さま
五大総合商社の一角を成す、企業グループ中核の食品卸売業B社様の事例です。この企業は、旧来の【海外から大規模な仕入れを行い、流通網に乗せる】モデルから、【レストランチェーンや食品スーパーにメニュー提案する】モデルへの事業転換を検討されていました。働き方、営業の仕方だけでなく、「卸」という「法人相手の感覚」から、最終消費者の好みを意識して働く「to C感覚」への意識転換も必要です。インナーブランディングの観点では、社員の方々に、これらの変化をポジティブに受け止めてもらえる企業スローガンが必要でした。
カラビナでは、企業スローガンと理念体系、行動指針をご提案しました。
理念の中には、B社様の特徴でもある、特定の水産業者やメーカー、魚種に縛られず自由に臨機応変に取り扱うという強みを「しなやかさ」という言葉で組み込みました。行動指針には、祖業の遺伝子である「世界の海を探索する冒険者のマインド」を取り入れながら、今の若い主婦や子供たちの感覚に敏感になるための「ミーハーさ」や「トレンド視点」も入れ、5つの要素としてまとめ上げていきました。
実際に策定した企業スローガンがこちらです。
「Freshen Up Next この国のおいしいを世界の海から」
スローガンや、ご提案させて頂いたキービジュアルは、理念体系とセットで社内掲示されています。
インナーブランディングについてよくある疑問Q&A
Q. インナーブランディングを行うのに最適な時期はいつですか?
A. インナーブランディングを行うのに最適な時期は、明確にいつと言うものはなく基本的には必要性を感じた時、とお答えしています。ただ、観点としては、経営者が変わった。経営の考え方を刷新したい。社員のモチベーションやエンゲージメントが低下してきた。企業統合や買収を行なった。などの経営の転換期や大量の採用を行う前に社員の気持ちを一つにしておきたい。など社員と経営の距離を近づけ、より経営の質やスピードを上げていく必要性が生じた時とお考えください。
Q. インナーブランディングをスタートする際に注意すべきポイントはありますか?
A. インナーブランディングを開始する際に注意すべきポイントは、まず、直近に経営の体制変更などがないことです。せっかくインナーブランディングを行なっても、経営者が代わりこれまでの取り組みが無になってしまうと、社員から会社への信頼が損なわれ、それ以降の経営メッセージにも有効性や信頼性を感じにくくなるため、経営の考え方や主となる人物が急激に変わらないか、と言うのは注意したいポイントです。その上で注意したいのは、的確な現状認識です。
インナーブランディングを行うことで経営のどの課題を解決したいのか。社員のエンゲージメントなのか、業績の向上なのか、社内文化や価値観の改善なのか、目的を整理しておくことが必要です。よくあるケースとして「理念が浸透していない」と言う言葉をあげる企業が多いですが、理念の浸透は目的ではなくプロセスです。企業をどのような状態にするために浸透させたいのかを吟味することでやるべき施策も見えやすくなってくると思います。
Q. クレドや理念を作ったものの、社員のエンゲージが上がらないのはなぜですか?
A. クレドや理念、MVVやパーパスなど考え方を言語化したり、それを伝えるムービーなどを作ったりするだけではインナーブランディングの効果は限定的なものになりがちです。こうした理念と社員の行動やスタンスをいかに結びつけていくかがインナーブランディングにおいて重要な観点です。
開発した理念ワードや軸となる考え方をベースにしながら、社員が自分ごと化できるようなワークショップを開いたり、行動指針に近い事例をとり挙げて社内で勉強会を行ったりするなど、理念と現実を結びつける取り組みを地道に行うことで社員が本質を理解し、自らが行動指針を体現することで周囲に認められる。このプロセスを回し続けることで社員の帰属意識やエンゲージメントが上昇していくはずです。
Q. インナーブランディングが浸透しにくい企業に共通点はありますか?
A. インナーブランディングが浸透しにくい企業は、まず浸透のための取り組みに力を割いていない企業や「作っただけで終わってしまっている」企業。そもそも社長などの経営陣が形だけのブランディングに終始し社員から方針が不一致に見えているなどのケースがあります。また、もっと基礎的に社員との信頼関係が築けていない場合や方針がコロコロ変わると思われている、などの要因もあります。また、インナーブランドや理念を構築する際に経営陣だけで内容を決めてしまい、唐突に社員にアナウンスされるといった場合も、社員が置いてきぼりにされ浸透が難しくなることが多いように思います。
Q. インナーブランディングを成功させるために留意するポイントはありますか?
A. インナーブランディングを成功させるには、やはり、根幹となる理念やインナーブランドの開発プロセスに社員を巻き込み、当初から自分ごと化して愛着を持ってもらいながら進めていくことです。
ブランド開発の機会は社員と経営者の対話の場としても絶好の機会であり、将来の経営人材を育成するチャンスにもなります。こうして開発プロセスから巻き込むだけでなく、開発後も社員の印象に残し浸透が進むようなイベントやアワード、社内報などとの連動、評価制度との整合性を合わせるなどして、成功へ近づけていきます。
Q. インナーブランディングの成功まではどれくらいの日数が想定されますか?
A. 成功の定義によりますが、仮にインナーブランディング活動によって何らかの経営上のKPIの向上を目指すとしたら、短くても1−2年程度の時間は見ておいた方がいいでしょう。例えば、ここで期待されるKPIはES(従業員満足度)や経営方針への共感といった指標が現実的です。それを超えて、経営が目指すような理念行動ができる人材が増加したり、理念を体現するような事例が生まれ出すのは、2−5年程度は見ておいた方が良いでしょう。インナーブランドが定着し、自走するようになるにはさらに7−10年程度のスパンを見た上で、途中途中でチューニングしながら、社員との対話を続けていくことが必要です。
Q. インナーブランディングを進める上でのパートナー選びの観点を教えてください。
A. インナーブランディングのコンサルティングは非常に複合的な知見と能力が求められるプロジェクトです。望ましいスキルとしては経営への知見や理解力。数多くの企業の理念経営について語れる。様々な階層へのファシリテーションやインタビューが得意。言語化の際にクリエイティブな表現を構築できる。自身もマネジメントや経営経験があり、企業のステップに応じた浸透策が提案できるなどになります。加えて、周囲に評価制度を構築できる人材や採用や研修のプロ、コーチングやキャリアカウンセラーなどの組織づくりのプロをアサインできるネットワークがあるとより安心して案件を任せることができるでしょう。
さらに知りたい方へおすすめの資料はこちら
どうつくる?ミッション/ビジョン/バリュー
- ●What’s Vision?
- ●ミッション/ビジョンを核に企業ブランドを構築する理由とは?
- ●戦略だけでは疲弊しやすい。
- ●行く場所を指し示す”理念を表す言葉”の好事例
- ●ミッション/ビジョン/バリューの違いと目的とは?
- ●企業ブランドを構築する価値
- ●ミッション/ビジョン/バリューの見直しタイミングとは?
- ●ミッション/ビジョン/バリューの作り方
- ●経営トップと経営陣との合意でつくる
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