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企業ブランディングで重要なヒアリングのコツについて | カラビナ

Written by戸部 二実

CEO & CREATIVE DIRECTOR

代表取締役 クリエイティブディレクター/コピーライター 心理学科卒 91年 株式会社リクルート入社。ベンチャーから大手企業までの企業広告、ブランディングに関わる。2000年、クリエイティブディレクター/コピーライターとして独立。TCC会員。 【受賞歴】 東京コピーライターズクラブ新人賞/産業広告賞/福岡コピーライターズクラブ賞/東京コピーライターズクラブ ファイナリスト/BtoB広告賞金賞 など

代表取締役 クリエイティブディレクター/コピーライター 心理学科卒 91年 株式会社リクルート入社。ベンチャーから大手企業までの企業広告、ブランディングに関わる。2000年、クリエイティブディレクター/コピーライターとして独立。TCC会員。 【受賞歴】 東京コピーライターズクラブ新人賞/産業広告賞/福岡コピーライターズクラブ賞/東京コピーライターズクラブ ファイナリスト/BtoB広告賞金賞 など

ヒアリング企業ブランディングコツ

企業ブランディングで重要なヒアリングのコツについて | カラビナ

人気カウント74

初めまして。
カラビナで代表 兼 クリエィティブディレクターをしております、戸部です。
今日は、私たちがお客様のブランディングをお任せいただく際に、とても大切にしている「らしさ」と、その引き出し方についてご紹介させていただきたいと思います。

企業ブランディングにかかせない「らしさ」って?

企業ブランディングを行う際に、どんなふうに方向づけをするのかと悩むものです。そこで、大切にしているのが、その企業の「らしさ」を見つけ出すこと。でないと、その企業のオリジナルなポジションが見えてこないからです。とはいえ、お客様に唐突に、「御社らしさってなんでしょう?」と問われても、求めている答えはきっと返ってはこないでしょう。そう、「らしさ」をあぶり出すのって、ちょっと大変。だって、「らしさ」というのは、その企業が提供するサービスの中にこもっていたり、営業スタンスの中に見え隠れしたりしているものだから・・・。

そんな「らしさ」のことを考えていたら、ちょうど、出身会社の後輩の営業と話す機会がありました。そこで、「フレームワークやヒアリングリストのようなものはあるけれど、どうもうまく引き出せていない気がする」と相談を受けました。そこでハッと気づきました。「これは、いつも私たちがやっている、らしさを引き出すヒアリング方法を使えばいいのではないか」と。「らしさ」を把握することは、何よりの素早い顧客理解につながりますから。

そんなわけで、早速、「らしさ」のヒアリングの手順をご紹介します。ちなみに、当然ですが、アポ前の事前準備は忘れずに。企業HPやパンフレット、新聞記事は一通り目を通し、なんなら、競合のサイトもチェックしておく!そして、いざ、「らしさ」ヒアリングのスタートです。

企業の中の、あっちこっちに、「らしさ」は潜んでいる!

ヒアリングのスタート地点は、もちろん、枝葉末節にならぬよう、ビジネスそのもの、つまり事業についてから。多角経営ならば、事業毎のシェアや経年での売上変化なども聞く。ここでは、事前準備の成果を出し、できるだけ仮説立てして聞いてみると、より深い情報が引き出せるはずです。また、同時に競合のことも聞きましょう。具体的な社名。どちらがどう強いのか、違うのか?例えば、サービスではうちが強いが、価格と営業力では○社だね。といった具体的な言葉を引き出していくのです。

そして、この辺りから「なんで?なんで?」攻撃へとフェイズを移します。

たとえば、強みがサービスの秀逸さにあるとわかったら、「なぜ、その強みが実現できるか?」を尋ねる。そこで、「営業が1社1社に丁寧に時間をかけて向き合っているんだ」と言われたら、さらに、「具体的にどんなトークをしているんですか?」「どういう体制の組み方になっているのでしょう?」などと「なんで」で繰り返して。いつしか、強みが生まる背景を立体的にイメージできるまで聞いてみてください。(ただし、お客様を困らせない程度に、です)

さて、こうしたことを聞いていくうち、自ずと、その企業の価値の源泉や意思決定の基準値のようなものが見えてきます。そうしたら、是非、ご自分の言葉で、それをお客様に伝えてみてください。

「こういうことかと思いました」「ここに、こんなつながりがあるから、御社は勝てているんですね」など。すると、お客様はたいてい、「そうなんだ、実はね」とさらに深い話をしてくれたり、「うんうん、けれど、もっと言うとね」とさらに精密な答えを教えてくれたりするのです。

現在だけでなく、未来も聞く。

こうして、現在の強みが把握できたら、今度は未来のことを聞いてゆく。中期経営計画といった具体レベルの話だけでなく、もう少し抽象度の高いことも聞いてみる。こんな感じです。「10年後って、こんな時代になっているとしたら、御社は?」といった軸を持って聞いてみたり、もっと、夢の部分を聞いてみたり。「もしも、こうだったら、御社は、こんなことまでやっているかもしれませんね」と投げかけてみてください。結構、話が盛り上がる可能性が大です。ちなみに、ここでも、競合との関係性にも目を向けて。

とざっと、ですが、こんなふうに、現在の強みや未来の姿まで把握できたら、あなたの中で、かなりお客様が立体的に像を結んでいるはずです。そして、会社に戻ってからは、聞いてきた情報を整理してみて。すると、ほら、もう、次回に訪問するための資料の大半が出来上がっているというわけなのです!


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