取材のこころと、インタビュー記事を書く楽しさについて
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コピーライター兼ディレクターの岡村です。出戻り期間を含めて、早いものでカラビナ歴7年目。実は、カラビナに入社をするまで、取材も、インタビュー記事の執筆も経験がありませんでした。初めて取材に立ち合った時は「一言一句書き起こさなきゃ!」と、1時間程度の取材の文字起こしに丸一日費やし、戸部を含め社内のメンバーを驚かせたほど当時は何も分からなかったのです。『取材 やり方』や『インタビュー記事 書き方』で検索すると、いろんなノウハウが溢れていますが、カラビナでの経験を通じて、取材未経験から「インタビュー記事って面白い!」と感じるようになるまでに気づいたことを紹介します。
自分の経験が、誇らしい気持ちになれる取材を
カラビナで取材をさせていただく機会が多いのは、企業の経営者や、活躍社員の方々。経営者の方の中には、取材に慣れている方もいますが、一般の社員の方の場合慣れていない方がほとんど。戸部や先輩方と取材に同席する中で気づいたのは、取材後すっきりとした表情をしている方が多いこと。自分の入社面接を振り返ると、「すごく話せた!」と感じたのは、ある意味カラビナの取材体験だったのかもしれません。その経験から私の考える「良い取材」は、取材対象の方が「自分の経験や想いを受け止めてくれた!」と感じられるもの。そして、取材を通じて誇らしい気持ちや、考えがクリアになるもの。これまで私が見てきたすっきりとした表情は、「わかってもらえた」「肯定してもらえた」という気持ちから表れたものだと思います。よく「取材は下調べから」といわれますが、それは取材対象者の言葉を受け止めるために必要なことだと今では理解しています。とはいえ、自分がそんな良い取材に到達できているかというと、まだまだですが…。
相手の思考の流れを考える
入社当時から、戸部にアドバイスされていたのは「質問する時は、取材対象者の思考の流れを意識すること」。たとえば、採用サイトの社員紹介記事を執筆するために活躍社員の方に取材をする時に、いきなり仕事のエピソードを聞かないなど。取材は記憶をたどる作業でもあります。その時に時系列を無視した質問をすると、記憶が行ったり来たりするため、取材対象者が答えづらい。まずは入社の経緯を伺い、細かなエピソードに発展させていくのです。また、企業全体や事業について取材をする場合も、最初に個々のビジネスについてではなく、まず全体を語っていただいた方が質問する側は理解が深まり、質問される側も安心です。取材のテーマに沿って、話しやすい流れを考える。この考え方は、「読み手の思考に沿った流れか?」と文章や企画書を書く時にも応用できます。
取材で聞いたエピソードを、魅力的に届けるために
取材が完了したら、記事の執筆です。執筆をする時に意識をしているのは「その人・その企業らしさをいかに魅力的に伝えるか」です。取材で聞いたエピソードを、より光らせ分かりやすく伝えるにはどんな構成が良いかを考えたり、初めて記事を目にする人でもわかりやすいように、補足や説明を加えたり。意味は変えずに、もっとキャッチ―に伝わる言葉のチョイスはないかを探ったり…。私はつい、あのエピソードもこのエピソードも入れたい!と盛り込んでしまいがちです。そんな時は、企画意図に立ち戻りながら構成を見直し、原稿を磨いていきます。
…と、ここまで自分への戒めも込めながら、カラビナで学んできた取材法やインタビュー記事の執筆について振り返ってみました。初歩的なことかもしれませんが、聞きたいことを引き出す以上の価値を届けられる取材ができれば…と日々精進中です。
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