ふつうの人のための、ふつうに「書く」講座。
CREATIVE / DESIGN
ふつうの人のための、ふつうに「書く」講座。
2018.03.15
POSTED BY FUMI TOBE
#コピーライター #講座

「文章を書く」というと、どうしても上手く書かねば!気が利いたものにせねば!とプレッシャーを感じてしまう。コピーライターやライターを志望する方はともかく、そう感じてしまう方は世の中に多くいるのではないでしょうか。

というのも、最近、入社してくれた若手女子も、これまで文章を書いた経験はあるものの、改めて、うちで原稿を書くとなったら悶々と悩みこんでしまったようです(笑)。さらに、悩むあまりに手を動かさずに数時間を過ごしていたため、先輩からも「なんもしてないんじゃないか」と突っ込まれてしまい、いたく気のドクな感じに。そんな彼女を見ていて、ハッとしたのが、「書き方」や「書く段取り」のようなものが身についていないからではないか、と気づきました。どうやら、いきなり長文を書こうとしているのではないか。それによって文章を書くことに必要以上のプレッシャーがかかっているのでは?と。そういうわけで今回は、肩に力を入れずに、ふつうに言いたいことが伝わる文章を書くプロセスをご紹介してみようかと思います。

とりあえず、どんなことを書こうとしているか羅列する。

まず、文章を書きなれていない方によくみられるのが、言いたいことを整理していないうちに書き始めようとしてしまうこと。そこで、書く前にやっていただきたいのが、何を書こうとしているのかを淡々と要素ごとに羅列することです。あまり、要点を絞りすぎて「要はこういうこと」というメモを一つ作るだけでは話が広がりませんから、まずは、書くに当たって、思いつくことや関連すること、裏付けとなる事実などを羅列してみます。ちなみに、この時、起承転結を意識したり、「こんなの当たり前じゃん」といったジャッジは加えないで!まず素直に、頭に浮かんだことやぼやっと感じていることを、言葉にしてメモしていくんです。で、「出し切った」と思ったら、一休み。少し距離をおいてみることをお勧めします。

順番を整理してみます。

次のステップでは、そのメモを見て、要素同士の関連性や内容の取捨選択するなどを行っていきます。具体的には、同じようなことをグルーピングしたり。補完関係や因果関係があるものを矢印で繋ぐなどして整理します。その上で、同じカテゴリーに入るものを群にし流れを作れば、それがおおかた一つの段落になると思ってください。こうした塊たちをさらに並べていけば、長文としての流れができてきますよね。それが、大きな意味での、今回書くべきものの骨格。この骨格ができたなら、また、一呼吸おいて考えてみるのです。これで伝えるべきことが十分なのか。過剰すぎていないか。一定の信ぴょう性を獲得することができるのか。そして、苦痛なく楽しませる要素もあるのだろうかなどと。

小さいダンゴをたくさん作って、あとで繋げる作戦!

と、ここまで書いたら、多くの人は、もう 書き始められる体制になっているのではないでしょうか。それでも、どうも悩んでしまうな、という場合は、段落ごとに短い文章を書いていくステップをお勧めします。まず、前後のつながりは気にせず、段落のレベルで文章を一個一個作っていく。実は、文章は一度に一気に書こうとすると精神力もいるし、緊張感も続くので疲れてしまうのです。「思いついたことを忘れまい」というプレッシャーなんかもありますよね。その点、短い文章をチビチビと書くだけなら、しんどくなく「できている」「確実に前に進んでいる!」という安心感がある。こうして段落ごとの文章が出来上がったら、接続の仕方などに注意しながら、全体につなげ直してみます。「テニオハ」とか。時系列的におかしくないか、同じことを何度も言ってないか?などに注意しながら校正を繰り返していく。すると、まぁ、出来上がっているのです。私は、これを「小さい粘土ダンゴを先に作っておいて、あとで繋げる作戦」と呼んでいますが、メンバーに急ぎで大量の文章を書いてもらう際などにも応用。実際、メンバーからもこの書き方にして早く楽に書くことができた、と言ってもらいました。

ぜひ、お試しいただければ。以上、誰でもできる、「ふつうの文章を書く」についてでした。

Posted by
FUMI TOBE / CEO / CREATIVE DIRECTOR
代表取締役 クリエイティブディレクター/コピーライター 心理学科卒 91年 株式会社リクルート入社。ベンチャーから大手企業までの企業広告、ブランディングに関わる。2000年、クリエイティブディレクター/コピーライターとして独立。TCC会員。 【受賞歴】 東京コピーライターズクラブ新人賞/産業広告賞/福岡コピーライターズクラブ賞/東京コピーライターズクラブ ファイナリスト/BtoB広告賞金賞 など

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