カラビナのネーミングプロジェクト(後編)
CREATIVE / DESIGN
カラビナのネーミングプロジェクト(後編)
2022.07.27
POSTED BY YUSUKE NISHINO
#ブランディング #コピーライター #ナレッジ

こんにちは。コピーライター兼ディレクターの西野です。
今回は、カラビナのネーミングプロジェクトの後編です。前回に続き、実際に新社名と新サービスのネーミングをご依頼いただいた、営功社の奥田様のインタビューを掲載します。
奥田様は、大阪市信用金庫、リクルートなどを経て、2014年に「エクスピーズ株式会社」を設立。常に期待を超える営業のアウトソーシングを提供されてきました。設立から7年が経過したころ、さらにそのサービスや組織を進化させるべく、新しい社名を検討されていたところ、ご依頼をいただきました。

株式会社営功社
企業に代わって営業を行う「営業代行」の専門集団。新規営業におけるアポイントの獲得(リードの獲得)や、商談はもちろん、クロージングまでをカバー。契約後の顧客フォローにまで対応し、すべてにおいて期待を上回るサービスを提供し続け、根強いファンを獲得している。2014年に「エクスピーズ株式会社」として創業し、2021年「営功社」に社名を変更。
コーポレートサイト

新社名のネーミング

西野
一番はじめは、新しい社名のご依頼でしたね。

奥田様(以下、敬称略)
そうですね。デザインエイエムの溝田さんから、カラビナさんをご紹介いただきました。

西野
デザインエイエムさんには、我々もいつもお世話になっていて、このメルマガにも登場いただきました。ネーミング制作について声をかけていただく前に、すでに奥田さんが社名を考案されていて、ロゴデザインが進んでいたと伺っていましたが。

奥田
はい。新社名を自分で決めてから、溝田さんにロゴデザインをお願いしていたんです。「ゲンバ感」という社名でした。私たちが仕事をする上で常に大切にしている感覚をダイレクトに表すことができる言葉だったし、自分でもよく吟味していたんです。ところが、溝田さんとのヒアリングを重ねるごとに視野が広がり、かなりスケールの大きなビジョンを描くことができて、「あれ?これでいいのか?」と思い始めたんです。溝田さんもそんな私の様子を察してか、「もう一度ネーミングから考え直すのも良いのでは?」と提案してくださいました。

西野
なるほど、そこでご紹介いただいたんですね。奥田さんは、それまでネーミングを外部に依頼されたことはあったんですか?

奥田
ありませんでした。前の社名は自分で考えましたからね。ただ、溝田さんと話してよくわかりましたが、一人で考えるとどうしても、発想が閉じるというか…ある域を超えないんです。その発想の枠を取っ払ってみたい気持ちもありました。

西野
奥田さんにとって、新しい挑戦だったんですね。最初にオリエンいただいたとき、私は奥田さんご自身の熱量が、一番印象に残りました。ネーミングを考えるときも、その熱を残しながら、フラットな表現ができないか、知恵を絞りました。「営」という文字を使ったのは、フラットでありながら、営業への愛情も表現できないかと考えたからです。いくつか提案した中で、最終的には「営功社」を選んでいただきましたが「営功社」という社名について、周囲の反応はいかがですか?

奥田
読んで字の如くで、「営業を通して、お客様と共に成功していく」ということがイメージしやすく、お客様にも社員にも伝わりやすいです。お客様から「かっこいいですね」と言ってもらえたこともありました。こちらも誇らしい気持ちになりますよ。

西野
すでにロゴも完成されていて、かっこいいコーポレートサイトも公開されていますね。実際に活用してくださっているところが見られて、私たちもうれしいです。

遠距離介護サービス「どこでも孝行」

西野
数ヶ月後には、奥田さんが新しく立ち上げられた、新事業、「遠距離介護サービス」のネーミングについてもご依頼をいただきました。遠距離介護サービスとはどのようなものか、改めて教えていただけますか?

奥田
わかりやすくいうと、地方の介護事業所と提携して行う、遠距離介護システムのフランチャイズです。実家に親が一人で住んでいたり、老々で暮らしていると、今の介護保険制度だけでは足りないと思うことが出てきます。ところが、親をサポートしたい気持ちはあっても、現実には仕事や子育てで難しいことも多い。介護を理由に退職される方は、年々増えているんです。それも大半が、40代〜50代で、企業からすると貴重な戦力です。日本全体で見たら大きな損失ですよ。そんな方々に代わって、施設や病院ではなく、自宅で介護のプロが生活をサポートするサービスです。

西野
サービスの内容をうかがって、他人事ではないなと思いました。介護がもたらす家族への影響は本当に大きいですからね。企業や経済に与える影響も大きいのだと知り驚きました。

奥田
実は、こちらも自分で考えていたサービス名があったんですよ。「ファザマザ」なんてどうかなと。それで溝田さんに相談したら、
「ピンときにくい」
と言われてしまいました。
「初めて聞いた人が、どんなサービスかイメージできる方がいい。」
と。おっしゃる通りだなと思いましたね。

西野
それは私たちも重視したところです。
「どこでも孝行」は、そのままと言えばそのままですが、これまでにないサービスなので、そのくらいわかりやすい方がいいのではないかと。また、介護の重要性を前向きにとらえられることができて、実際にサービスを受ける方々にも親しみやすいものにしたいという思いもありました。「どこでも孝行」というネーミングは実際に使ってみていかがですか?

奥田
ひらがなと漢字の組み合わせで、親しみやすいところが気に入っていますよ。ネーミングがサービスを体現してくれていて、どんな内容なのかがお客様にわかりやすくて助かります。営業する時に説明もしやすいので、結果的に、営業できる範囲が広がっていると感じます。今は、企業の福利厚生サービスとしても展開しようとしています。介護じゃないところまで親の面倒を見てくれるとなったら、「親孝行な会社選んだね」となるじゃないですか。

西野
確かにそうですね。サービス名が少し役立ったような気がして嬉しいです!

カラビナに頼んでよかったこと

西野
今回、カラビナに、ネーミングをご依頼いただいた感想をお聞かせいただけますか?

奥田
ネーミングを外注したのは始めてだったのですが、外からの目線があると、こういうこともある、ああいうこともあると、次々に新しい見方があるということが見えてきました。
長く考えてきたからこその思い込みも、削がれていくような感覚もありました。

西野
考える時間が長かったり、愛情が強かったりすると、客観的な視点を持つのが難しくなってきます。社名やサービス名は社外の方々が使う機会も非常に多いので、外部から意見を取り入れることも、とても有効だと思います。

奥田
「いい意味での軽さ」が必要になるんですよね。

西野
そうですね。今日はお忙しい中、インタビューに応じてくださりありがとうございました。また事業を立ち上げられましたら、ネーミングのご依頼をお待ちしています。

Posted by
YUSUKE NISHINO / DIRECTOR / COPYWRITER

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