ウェブディレクターとして、10年間習慣的にやっていること
CREATIVE / DESIGN
ウェブディレクターとして、10年間習慣的にやっていること
2017.06.14
POSTED BY TADASHI YOKOYAMA
#WEBサイト #ディレクター #ナレッジ

ウェブディレクターになって気づけば10年

どうも、カフェオレをこよなく愛するウェブディレクターの横山です。
最近は同僚のススメで、カフェラテも美味しいことに気づきました。
近くのカフェで休憩する際はカフェラテも飲んでみようと思います。

10年間やってきたウェブ制作

さて、ありがたいことに10年以上前マークアップエンジニアから始まり、デザイナーを経験し、ウェブディレクターとして現場あがりのディレクター業務をしています。
今はカラビナではディレクター兼ウェブプロモーション戦略担当として顧客の抱える課題に対して
ソリューション提案をさせていただいております。

時間があればやっていること

そんな私ですが、マークアップエンジニア時代から欠かさずやっている習慣があります。
それは、他社事例をピックアップして、仮説立ての中で分析・解析をして、そのウェブサイトの良さを抽出することです。
もちろん、良さを抽出することと当時に、逆に無駄な箇所だなって感じるポイントなども分析してたりします。

良質なウェブサイトを紹介しているウェブサイト

インターネットが普及している現代には多くの「良いウェブサイトをピックアップして紹介しているウェブサイト」が存在しており、毎日朝イチでそのサイトが更新されているかを巡回しています。
情報が更新されていれば、更新分の中から気になるサイトに全部訪問します。

<実際に毎日巡回しているウェブデザインを紹介している国内メディア例>


WebDesignClip
http://www.webdesignclip.com/


TAU MAGAZINE
http://www.tau-magazine.com/

ウェブデザインを紹介しているメディアは国内外に多く存在しています。

他社事例から学ぶことはたくさんある

他社事例から学ぶことは多くのクリエイターさんたちも同様なことを繰り返しやっています。
ですが、これから話すことは、ウェブディレクターとしてやってみた場合。

私がウェブディレクターになりたての頃は、経験や知識が今以上に少なく、仕事を通じて得られる情報も決して多くはありませんでした。
しかし、そんなことでは、大手広告代理店や制作会社で頑張っている同世代の人たちにスキルや経験での距離が離されてしまうのではないかという不安が強くあったわけです。

何か得られるものがあれば、飛びつくスタンスだった私は他社事例に目が向きました。自分が作っていないものであっても、得られるものがたっぷり有るのですから。
それらの事例を通して、日々の業務の中で時間を作り、吸収していこうと考えたわけですね。

他社事例での分析・解析を活かす

そこで得られた知識は無駄には決してなりません。多くの先輩方は仕事を通して多くの経験を得ています。さらに日々、いろいろな書籍などから知識を吸収し、アウトプットの場を得ています。
当時の私のような新人ディレクターは得られるチャンスは少なく、数少ないチャンスで成功事例を確実につかむ必要があるわけです。逆に言えば、失敗を減らせばいいと考えました。
(もちろん、失敗から学ぶこともあります。どんなに入念に考えていても、失敗は0にはなりません。ですから、限りなく0に近づける努力は大事です。)

失敗要因を排除し、成功とする仮説立てと実証を効率よくする必要があります。
そのため、成功と評価されているサイトを毎日欠かさず分析することにしたわけです。
そして、得られた仮説による考えや手法を自分の案件の課題・目的に合わせて選択し、自分の中でPDCAを行うようにしました。

プロセスを逆算して解析することで、土台のひとつとなる

当時からやっているやり方は至って簡単です。
選んだ他社事例を1つ選び、以下の項目を仮説→根拠として要素を並べていく作業をシンプルにしていくだけです。

そのサイト(商品)は…

<Director point>

  • 見終わった後、自身の中で変化したものは何か。
  • どこを見て、その変化は生じたのか
  • 変化が生じた箇所まで読むに至った要因は何か
  • 掲載されている情報の特長はどこか
  • どの層に対しての情報を掲載しているのか
  • その層の何を解決してくれるものか
  • 解決すべき問題を持っているのはどんな人たちか
  • どのポイントで特長を表現しているか

<Designer point>

  • 強みとなるポイントがひと目で分かる状態か
  • デザインのどの部分でその強みを表現しているか
  • ビジュアル的にターゲットの嗜好性とあっているか
  • ダイナミック表現としてどんな動きを取り入れているか
  • トレンドの表現技術が含まれているか

などなど。

分析の際はデザインも合わせて同時に分析をします。
これらの分析内容をただ感覚的に捉えるのではなく言語化する、もしくは言葉として人に伝えるなどの機会をチーム内で持ったり、雑談や育成面での活用をしたりと、必ずアウトプットすることにしています。

デザインだけ見てる? 実はソリューションが隠されている

ウェブデザイナーだったとき他社事例は表現方法やアニメーションなどの細かい箇所をよく見ていたのですが、ディレクターとなった際には、全体的なウェブサイトの「役割」を考えて見ています。

これはコミュニケーションを形成する際に戦略的な広告設計がなされているという事実が裏側に存在しています。
その設計の中でウェブサイトをどう活用しているか?という視点でウェブを見ることが大事です。

必ずウェブには「役割」が存在し、解決すべきソリューションのかけらが埋め込まれているのです。

広告設計がなされていないウェブサイトは評価も低い

残念ながら、世の中には多くのウェブサイトには、ただ存在するだけの意味のないものも多くあります。分析・解析する上でクオリティの低いサイトを分析していても、意味がありません。
だからこそ、高く評価されているウェブサイトを紹介しているメディアを中心に、クオリティの高いサイトを選定していきます。
高く評価される、人を惹きつけるサイトには、理由が必ず存在します。
サイト選定に時間をかける必要はありませんから。

得られる情報は仕事上の資産となる

そのような分析の結果はあくまで仮説であるものの、論理的に分解することで、デザインという枠を超えて、広告設計全体の視野とクリエイティブにおけるツールの役割が明確に考えられるようになります。

実際にその情報を基に少ないチャンス(案件)を通して、実践と計測を行うことで、情報として積み重なって資産として自分に残ります。
また、同様に、多くの情報サイトや分析解析レポートが書かれているブログなど、閲覧するでも同様の効果はあります。ですが、やはり実践に勝るものはありません。
必ず、得られた情報・仮説に基づいた分析は、実践に取り入れるよう努めていく必要があります。

ウェブディレクターは顧客課題に対し、柔軟な視点を持つべき

ウェブディレクターはクライアントの課題のヒヤリングから、課題抽出、ソリューション提案と多岐にわたる知識とアイデアが求められる職でもあります。
ただの進行管理ではなく、しっかりとクライアントと向き合い、互いの利益につながるような架け橋の役割を果たすことが、評価につながる重要なポジションになります。
クライアントニーズと根本的な課題、制作現場のモチベーション、進捗管理と業務に追われることも多く、時間が足りなくなる職業です。
ですが、やみくもに目の前の案件をクリアするのではなく、効率よくプロジェクトを成功に導くことで、時間捻出も可能です。
効率的に進めるには戦略的な思考を持ち、過去事例のサンプルデータや課題解決のための必要なツールの役割を設計し、プロジェクトを成功に導きましょう。

今からでも始められる簡単な他社事例分析

他社事例の分析を今回はピックアップしました、10年間やってきて感じたことがあります。
まず、クライアントからニーズを聞き出した際に、イメージが湧きづらいなどの問題もさっと他社事例・自社事例を出せるというのは、大きなディレクターの強みとなったことです。
また、事例分析には必要なものは時間のみです。あとは継続していくことで、どんどんと知識が身につきます。
やろうと思えば、1事例10分でも可能です。忙しい中、朝ちょっとした時間で可能なナレッジインプットなので、是非これからウェブディレクターになろうと思う方や、ウェブディレクターになりたての方は、練習と思ってやってみるといいと思います。

Posted by
TADASHI YOKOYAMA / WEB DIRECTOR / DEGITAL MARKETING PLANNER
メディア制作運用会社、求人広告代理店にてウェブ担当者を経て、デジタルマーケティングをリクルーティング分野で活かすため㈱アールプラスの起業メンバーに加わる。2017年にCOO退任後、カラビナへウェブ戦略・ウェブディレクター担当として入社。ウェブ戦略からデザイン・マークアップによるプロダクトを提供。

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