化粧品のブランドづくりってなんだろ?7年分のノウハウ、教えます!〜ヘアケア編〜
CREATIVE / DESIGN
化粧品のブランドづくりってなんだろ?7年分のノウハウ、教えます!〜ヘアケア編〜
2021.12.15
POSTED BY TAKASHI NAKAJIMA
#ブランディング #ナレッジ

前回は化粧品広告を国内外で比べながら、化粧品コピーを考えていく上で大切にしていることをお伝えしました。今回は、その続編、スキンケア製品や香水、ヘアケアなどカテゴリーによっても、伝え方のポイントが異なるというお話。さぁ、早速読んでみてください!

ヘアケア製品のコピーを書く時
どんなことに気をつけているの。

戸部:化粧品と一口にいうけれど、その中には、基礎化粧品と言われる化粧水などのスキンケア製品と、ファンデーションや華やかな香水、そして、シャンプーやコンディショナーなどのヘアケア製品があるんです。今回はまずは、ヘアケアのコピーについて考えてみようと思うんだけど、西野くん、中島くんはいつも、お客様と携わっていて、どう感じている?

西野:この会社の製品は、ドラッグストアなどで売っているものではないので、割とお金に余裕がある独身女性の方などが購入しているのかな?とイメージしていました。対象としては、30歳前後の美容に対する意識が高い方に向けて訴求するというか。強みである、植物成分というのも、女性にとって魅力になっているんですよね。

戸部:スキンケア製品や香水、ボディケア、メイク系など色々と、化粧品のジャンルはあるものの、ヘアケア系はどんな効果が求められるかがかなり重視される製品じゃないかと感じてます。このクライアントの場合は、一つのブランドの傘の下に、かなりたくさんのラインナップがあり、それらを混乱させないようにコピーで届けるのってなかなか、難しい。

中島:確かにそうですよね。僕も担当したての頃は、こんなにラインナップがあるんだ!という驚きと、買い手となる女性も、どこまで製品の特徴をわかっているのだろう?と感じました。

いくら髪の悩みに答えられるから
って、ダイレクトなコピーにしていいもの?

戸部:本当にきめ細かく、髪の悩みやなりたい髪に合わせてラインナップを持っている上に、このお客様の世界観を保つことが必要。また、お客様サイドの戦略も変化してきて、当初は、素材である植物のストーリーを打ち出す感じが強かったけれど、今は、競合を意識して、効果がダイレクトに伝わるような表現を期待されることが増えてきましたね。でも、決して、ドラッグストア系の製品にならないように、直球ではなく、品よく魅力ある比喩で伝えるというところにワザが求められるよね。

中島:経験してきた中でも、夏の時期に向けて、爽快感や洗い上がりのさっぱり感を訴求するものから、純度の高いオリーブオイルをふんだんに使った髪質そのものをよくする製品までたくさんの商品と出会いました。ついこの間は、髪のボリューム感をだすというシャンプー&コンディショナーが出てきましたね。

戸部:爽快感を感じる夏向けのシャンプーや良い素材を使って髪をうるおす製品は、決してネガティブな話ではないので、素直に、その製品を使って感じる「心地よさ」や「(髪が)リッチになる感じ」を訴えればいいから、書きやすいけど、ボリュームUPのように課題克服型の製品は難しいよね。

西野:と言いますと?

戸部:テレビCMなどでは、“髪がない“”少ない“といったネガティブな話を面白おかしく、とか、堂々とコピーにする広告はよく見かけるよね。でも、このブランドが、そういうネガティブな話を正面から書いてしまうと、ブランドのファンの心を傷つけてしまう。特に女性が対象だから、見た目の話って男性以上にセンシティブ。無神経な感じにならずに、ボリュームアップできる良さを感じよく伝えたい。その距離感作りにはいつも苦心しているね。

中島:結果的に、私たちが広告作りを手掛けた製品の売上は好調だったとか。ダイレクトに効能を伝える強いコピーを書くのも難しいけれど、直球を投げずに相手の気持ちに寄り添ってコピーを書くことも同じように難しいんですね。 ・・・・・

第二回目はいかがでしたか。化粧品の中でもジャンルによって書き方のトーンが違ったり、ブランドらしい世界観を活かしながら、効果効能を伝える工夫についてお話しさせていただきました。次回は、効果効能とはまったく真逆のコピーが求められる「香水」のお話です。どうぞ、お楽しみに!

Posted by
TAKASHI NAKAJIMA / DIRECTOR / COPYWRITER

RELATED POST

お問い合わせ

CONTACT

お仕事のご相談、弊社サービスに関するお問い合わせなど
下記リンク先お問い合わせ専用フォームよりお問い合わせください。

お問い合わせ
資料請求・お問い合わせはこちら
お問い合わせ